奇跡

「あなたは奇跡を信じますか?」





一打同点のチャンスで立った最終打席も、



ヤマカンはって挑んだテストも、



好きだったあの子に告白した放課後も、




俺に奇跡は訪れませんでした。




申し遅れました。


私、自称建築業界の¨メシア¨


ウエマです。





ある朝、


現場の詰所(休憩所)でヘルメットを置いた時、ヘルメットのペンホルダーに収まる現場用のシャーペンに違和感を感じたのだが、

それがシャーペンの先っぽが無くなってる事だと気づくのにそう時間はかからなかった。



慌ててカチカチとノックしてみたが、先っぽの無いシャーペンからはカチカチと音が鳴る事も、芯が出る事もなかった。



広大な建築現場。

どこで落としたか皆目検討もつかない。


一部始終を見てて、かける言葉を探してる様子の清田親方と同期の北目。



「これ、見つかったら奇跡ですよね」


「奇跡だな」



そんな会話を最後に、

「どうせ捨てるなら自宅のゴミ箱に」と思い、

ヘルメットのペンホルダーからシャーペンを外し、カバンにしまってから作業を開始した。



作業中、ついついヘルメットのペンホルダーに手がいってしまう。




しかし、そこにシャーペンは無い。




人間は愚かで勝手な生き物だ。


失なって初めてその大切さに気づく。



入社して4ヶ月。



健やかなる時も、


病める時も、



いつもシャーペンはペンホルダーにいて、共に墨をけがき、導き出した寸法を書いてきた。




でも、もうそのシャーペンは無い。




いつか俺がてっぺんを取ったら、服装チェックで「あごひもは良いか?」の次に「先っぽはあるか?」を組み込む事を心に誓い、作業に従事した。




それから数日経ったある日。




同期の北目が笑顔で俺に近づき、ある物を差し出してきた。



それは見紛う事なきシャーペンの先っぽだった。


聞くと自分の作業スペース近くに落ちていたと。




その日の休憩時間。



結局捨てられずにカバンにしまったままだったシャーペンを取り出し、

預かった先っぽをくるくる回しこみ、恐る恐るノックしてみた。



「カチカチ…」



音がなり、芯が出た。



今まで何事もなかったかのように、シャーペンは息を吹き還した。



今ではいつものヘルメットのペンホルダーに収まり、共に墨をけがいている。


見つけてくれた北目にはこの場を借りて感謝すると同時に、

奇跡を起こす建築現場で共に働く仲間を募集したいと思う。


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奇跡はいつもすぐそばに。